GA4探索において、セグメントか?フィルターか?どちらを使うか問題について見解を述べてみたい。セグメントもフィルターも情報を分ける点では同じ意味であり、どちらを使うべきか迷うところである。

結論から言えば、まず、セグメント、次にフィルターを使うことをお勧めする。理由を述べる。

理由Ⅰ

セグメントはイベント、セッション、ユーザー、どのスコープでセグメントをかけているのか明示されている。一方フィルタにはスコープが意識されているのか?見た目にはよくわからない。いつかの検証を行うと、セグメントと、フィルターでは一致もしくは近しい値が出力されるケースがあり、スコープは適用されているようではあるが、2023年4月現在、私の調査範囲においてフィルターのメカニズムについて詳細に書かれているドキュメントが見当たらないことから、今のところセグメントを信頼せざるを得ない。

理由2

セグメントを信頼すると書いた。ではフィルターは使わないのか?というと、それは違う。フィルターはセグメントを掛けたデータを更に詳細に分析したい時に役に立つ。そのように大枠でセグメント、詳細でフィルタを使うケースはある。例えばデバイスカテゴリーでPCユーザーでセグメントをかけて、地域でフィルタをかける。このような設定で表示されたグラフは1つで済み比較が容易である。
※セグメントでPCユーザーと地域同時設定すると、グラフが地域別に3つ必要。

セグメント PCユーザー
地域 東京・大阪・神奈川
PCユーザー地域別

理由3

セグメントではシーケンスを使うことが出来る。シーケンスはユーザーの行動を細かく指定することができる。例えばPVを3回発生させたユーザー で指定が可能。
※全セッション・同一セッションの設定可。

注意点

セグメントは「含む」設定では大文字小文字を区別しない。フィルタは「含む」設定では大文字小文字を区別する。 ※同一のデータを取得するには下記の設定が必要。これはデータの取り方の癖なので、覚えていた方が良い。

セグメント (「lifestyle」で設定すると「Lifestyle」もカウント対象に)

セグメント設定
セグメント結果

フィルタは「含む」の設定では大文字小文字を区別するので、 lifestyle と設定すると、 Lifestyleはカウントされない。なので、ここでは 正規表現で両方の文字lifestyle の l と Lifestyle の L を指定している。

フィルタ
フィルタ結果