スクロールの値を取りたい。最近のマーケターは誰もがそう思うだろう。ページ間遷移、回遊だけでなくLP(ランディングページ)の評価が欲しいからだ。
タグマネージャーを使えば簡単にスクロール値(Scroll Depth Threshold)を確認できるようになった。ちなみにGA4では自動収集されるイベントとして90%のスクロール値が取得できるということだ(2020年11月現在)。
さて、ある時、スクロールしていないのに、スクロールしたことになっていることに気が付いた。しかも25%もスクロールしている。ヘルプを見たが、viewportの設定によってはスクロールしていないにも関わらず、スクロールしたとみなされ、スクロール値が入るということだった。あり得る話ではある。
他にも、巨大なキャッチイメージの読み込み完了時に瞬間的にスクロールが自動的に下がる(私はこれをシャックリ現象と名付けている)のを目撃したことがあるが、これもスクロール値に反映されるであろう。PageSpeed Insightsで言うCLS(Cumulative Layout Shift)評価にも関わる事柄だ。
本題に入る。今回、スクロールしてないにも関わらず、スクロール率25%の事象が発生したのは他でもない このアジアスターズのトップページ 。タグ、トリガー設定は以下の通り。
結論を言う。原因はページの長さである。
まずは、スクロール率25%が発生したページとスクロール近影。新規記事一覧(黄色枠)が5件表示。これがそもそも私に疑問を抱かせたページである。ここで仮説を立てた。ページの長さに関係しているかもしれない。このページはそれほど長くはない。もう25%スクロールしていると見なされている?
次に 新規記事一覧(黄色枠)を10件に設定してみた。スクロール率を確認すると 10%であった。同じくスクロール近影も載せる。
新規記事一覧(黄色枠)5件表示と 新規記事一覧(黄色枠)10件表示を比較すると、10件表示のスクロールが上に上がっているのは一目瞭然である。これはつまり、スクロール率が低いことを示している。
(スクロールしてないにも関わらず)デフォルトで数値が入る 原因はページの縦方向の長さと関係がある。 ページが長ければ長いほど、スクロール率は低くなる。
以上