PV、セッション、ユーザーの関係性をわかりやすく説明する際に、PV(PVはヒット。ヒットはアナリティクスの最小単位)を包括するのがセッションでセッションを包括するのがユーザーである、と言ってしまうことがある。
アナリティクス基礎講座では、少々乱暴だが、このように言ってしまうのだ。
なぜなら、細かく説明してしまうとアナリティクス初心者をかえって混乱させてしまう可能性があるからだ。
アナリティクスは理解したつもりでも、その先に落とし穴があって、なかなかその全容を知るのは難しいかもしれない。

ゼロ

だが、セッションがゼロでPVやイベントは発生しないと理解してよいでしょうか?と突発的に質問を受けてしまうと答えざるを得ない。アナリティクスのカスタムレポート、データポータルの設定によっては、そのような表示はあり得る。質問への回答は「否」である。

そもそもセッションの計測方法がランディングページでカウントする仕組みとなっている。

Aページ → Bページ

このAページからBページへの遷移でセッションのカウント対象はAページ。

アナリティクスの行動メニューの「ページ」ディメンションには「セッション」が無いから気づきにくいが、カスタムレポートやデータポータルで「ページ」ディメンション設定で指標に「セッション」を追加すると「おや」と思うのである。

調査:

Aページ → Bページ

にて、カスタムレポートでページをディメンションとして設定後、セッション、PVを指標で設定した結果は以下の通り。

Aページ :セッション1、PV1

Bページ:セッション0、PV1

ではBページでイベント(ボタンクリック)を計測できたらどうだろう?同じボタンを2回クリックとしたとしよう。

Aページ → Bページ →イベント発生
*1人のユーザーが1つのセッション上でBページでボタンを2回クリックした。

カスタムレポートでページをディメンションとして設定後、セッション、PV、合計イベント数を指標で設定した結果は以下の通り。

Aページ :セッション1、PV1、合計イベント数0

Bページ:セッション0、PV1、合計イベント数2

セッション 0 ゼロでもPV1、イベント数2はあり得る。

参考:合計イベント数とユニークイベント数の違い